ニューオータニ東京 宿泊記|庭園ビューの朝食が忘れられない

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一言で言うと、朝食のためにもう一度泊まりたいホテルだった。

ホテルニューオータニ東京。名前だけなら、きっと誰でも知っている。

けれど「実際に泊まったことがある」となると、意外と少ないのではないかと思う。わたしたちも、ずっと気にはなっていたけれど、なんとなく「格式が高そう」「敷居が高そう」というイメージが先に立っていた。

結論から言うと、もっと早く泊まればよかった。

部屋の窓から見える日本庭園の緑に癒やされ、SATSUKIの朝食で夫が無言になるほど感動し、チェックアウトの12時ぎりぎりまで部屋でだらだら過ごした。紀尾井町の真ん中にいるとは思えない、穏やかな時間だった。

こんなふたりにおすすめ:

  • 都心で緑を感じながら、ゆっくり過ごしたい
  • 朝食が美味しいホテルを探している
  • 「御三家」に一度は泊まってみたいと思っている

アクセス|赤坂見附から徒歩3分、着いた瞬間に空気が変わる

わたしたちは東京メトロ赤坂見附駅のD紀尾井町口から歩いた。

地上に出て3分。都心のまっただ中とは思えないほど、ホテルの敷地に入った瞬間に空気が変わる。木々の匂い、噴水の音。大げさではなく、数歩で別世界に入る感覚だった。

永田町駅の7番口からも徒歩3分でアクセスできる。半蔵門線や南北線を使うならこちらが便利かもしれない。

ちなみに四ツ谷駅からは徒歩8分。JRを使う場合はこのルートになるけれど、少し歩くので荷物が多いならタクシーが楽。東京駅からタクシーで約20分、1,500円くらい。

駐車場はザ・メインとガーデンタワーあわせて760台。宿泊者はチェックインからチェックアウトまで無料で使える。通常は30分500円なので、これはありがたかった。

チェックイン|ガーデンタワーのロビーは思ったより落ち着いていた

チェックインは15時から。わたしたちは少し早めの14時45分に着いてしまった。

ガーデンタワーのロビーに入ると、想像していたよりも落ち着いた雰囲気で安心した。天井が高く、自然光が入って明るい。大きなホテルだから混雑しているかなと思っていたけれど、カウンターの待ち時間はほとんどなかった。

フロントのスタッフの方が、館内の地図を広げながら丁寧に説明してくれた。レストランの場所、日本庭園への行き方、ザ・メインとガーデンタワーのつながり方。正直、館内が広すぎて最初は「迷いそうだな」と思った。(実際、初日は少し迷った。)

夫は「高級ホテルって緊張するかと思ったけど、全然そんな感じじゃないね」と言っていた。たしかに、フォーマルな堅さよりも、穏やかな安心感のあるチェックインだった。

客室|ガーデンタワー デラックスツイン、窓の向こうに庭園が広がる

今回泊まったのは、ガーデンタワーのデラックスツイン。広さは約50平米。

部屋のドアを開けた瞬間、夫が「おぉ」と声を漏らした。

正面の大きな窓の向こうに、日本庭園の緑がぶわっと広がっていたのだ。高層階だったこともあって、庭園全体を見渡すような景色。池の水面がきらきらと光って、赤い太鼓橋がアクセントになっている。

ここが東京の中心とは、とても思えなかった。

部屋自体は、50平米あるだけあってゆったりしている。ベッドまわりのスペースにも余裕があり、スーツケースを2つ広げても窮屈さを感じない。窓際にはソファとテーブルがあって、ここがわたしたちの特等席になった。

夫はベッドに座った瞬間「このマットレス、いいな」と言って、そのままごろんと横になった。たしかに、硬すぎず柔らかすぎず、身体がすっと沈む感触が気持ちいい。

バスルームは独立した洗い場つき。バスタブも広めで、足を伸ばして入れる。アメニティはロクシタンが置いてあった。シャンプーの香りが好きで、夫に「いい匂い」と言われた。

ひとつ、地味にうれしかったのが、コーヒーマシン。部屋でゆっくりコーヒーを飲みながら庭園を眺める。これだけで、泊まった甲斐があると思えた。

夜になると、庭園がライトアップされて景色が一変する。昼間のさわやかな緑とはまた違って、幻想的でしっとりした雰囲気。カーテンを開けたまま、ソファで夫とぼんやり夜景を眺めた。あの時間は、この部屋でしか味わえない贅沢だったと思う。

日本庭園|1万坪、400年の歴史を歩く

ホテルニューオータニ東京に泊まるなら、日本庭園は絶対に歩いてほしい。

広さは約1万坪。江戸時代初期には加藤清正の下屋敷、その後は井伊家の中屋敷だったという、400年以上の歴史を持つ庭園だ。

わたしたちは夕方と翌朝の2回、庭園を散策した。

夕方の散策|水音と緑に包まれる

チェックイン後、荷物を置いてすぐに庭園へ出た。

まず驚いたのが、高さ6メートルの大滝。82個の組石から水が流れ落ちる音が、庭園全体に響いている。東京のど真ん中で、この水音に包まれる体験は想像していなかった。

清泉池には鯉が泳いでいて、夫は橋の上から飽きもせずに眺めていた。「350匹いるらしいよ」と言ったら「全部は数えられないな」と真面目な顔で返された。

池にかかる朱色の太鼓橋は、緑の中で美しく映える。ここはやっぱり写真を撮りたくなるスポットで、わたしたちもしっかり撮った。

庭園内には42基の石灯籠が点在している。ひとつひとつ形が違って、歩くたびに発見がある。佐渡島から運ばれたという赤玉石は、最大のもので重さ22トン。赤褐色の独特な色合いが、苔むした地面に映えていた。

朝の散策|ひとり歩きする夫

庭園は朝6時から開いている。

翌朝、目が覚めたら夫がいなかった。枕元にスマホだけ置いてあって、「庭園いってくる」とメッセージが残っていた。

30分ほどして戻ってきた夫が、やたらと興奮していた。「朝の庭園、すごいよ。人がほとんどいなくて、鳥の声しかしない。朝日が池に反射して、きれいだった」。ふだんそんなに感動を表に出さない夫が言うのだから、よほど良かったのだろう。

わたしも見たかったな、と少し悔しくなった。次に泊まるときは、ふたりで早起きしようと思う。

食事|SATSUKIの朝食ビュッフェ、これが忘れられない

今回の宿泊で、いちばん印象に残っているのがSATSUKIの朝食だ。

正直に言うと、朝食ビュッフェは大人ひとり8,500円。ふたりで17,000円。決して安くはない。泊まる前は「朝食にこの金額はどうなんだろう」と少し迷った。

結論。迷っていた自分に「黙って食べろ」と言いたい。

SATSUKIの世界観

SATSUKIはザ・メインのロビィ階にある。席数は120席。朝7時からオープンで、10時まで。

わたしたちは7時30分ごろに入った。店内はすでにそこそこ埋まっていたけれど、待つことなく案内された。天井が高く、朝の光が気持ちいい空間。

「新・最強の朝食」というコンセプトを掲げているだけあって、ビュッフェ台に並ぶ料理のラインナップが圧倒的だった。和食、洋食、中華。さらにピエール・エルメ・パリのパンやペストリーまで並んでいる。

思わず無言になるフレンチトースト

夫が真っ先に取ってきたのが、SATSUKIのフレンチトースト。

ひと口食べて、夫が黙った。

5秒くらい無言で、ゆっくり咀嚼して、それからこう言った。

「……これは、すごい。」

カリッと焼きあがった表面にバターの風味がふわっと広がり、中はとろけるようにしっとり。メープルシロップをかけると、じゅわっと染みこんでいく。焼きたての温かさと、クリーミーな食感のコントラスト。

わたしも一口もらったけれど、これはたしかに言葉を失う美味しさだった。

夫はそのあと、おかわりした。2回。合計3枚のフレンチトーストを食べていた。「朝からこんなに食べて大丈夫?」と聞いたら、「これは別腹」と堂々と言い切られた。

和食もしっかり美味しい

わたしは和食派なので、焼き魚と出汁巻き卵、お味噌汁を中心にいただいた。

出汁巻き卵は、ふわっとした口当たりの中にしっかりとした出汁の旨みが広がる。お味噌汁はていねいに取った出汁の味がして、朝のからだに染みわたった。白米も、つやつやでほどよい粘りがあって美味しい。

「健康」と「発酵」をテーマにしているだけあって、発酵食品のバリエーションが豊富だった。ぬか漬け、味噌、納豆。どれもひとつひとつの質が高くて、「朝食にここまでこだわるのか」と感心した。

ピエール・エルメのパン

ビュッフェ台にピエール・エルメ・パリのクロワッサンが並んでいるのを見たとき、思わず二度見した。

バターの香りが立ちのぼるサクサクのクロワッサン。パン好きのわたしとしては、これだけでも来た甲斐があると思ってしまった。夫に「もうフレンチトーストでお腹いっぱいでしょ」と言ったら、「クロワッサンは入る」と言って取りに行っていた。

70分制について

参考までに、土日祝と繁忙期は70分の時間制になっている。

最初は「70分で足りるかな」と心配したけれど、実際に食べてみるとちょうどいい時間だった。むしろ、制限がなかったらいつまでも食べ続けていたと思うので、ある意味助かったかもしれない。

平日なら時間制限がないので、ゆっくり楽しみたい方は平日泊がおすすめ。

良かったところ 5つ

1. 庭園ビューの客室が想像以上だった

写真で見るのと、実際に窓の前に立つのとでは、まるで印象が違う。1万坪の緑が目の前に広がる感覚は、部屋にいるだけで心が静かになる。昼と夜で表情が変わるのもいい。この景色を独り占めしている感覚は、都心のホテルではなかなか味わえないと思う。

2. SATSUKIの朝食が期待を超えてきた

8,500円は高い。それは間違いない。でも、食べ終わったあとに「高かったな」とは思わなかった。フレンチトースト、ピエール・エルメのパン、丁寧な和食。質と量の両方で満足できる朝食だった。宿泊とセットで体験してほしい。

3. 日本庭園の散策が気持ちいい

朝6時から夜10時まで歩ける。宿泊中に何度も散策したくなる庭園で、時間帯によって違う顔を見せてくれる。都心にいることを忘れるくらい、静かで美しい空間だった。

4. スタッフの対応がさりげなく丁寧

過剰でもなく、素っ気なくもない。こちらが何か聞きたそうにしていると、すっと声をかけてくれる距離感が心地よかった。館内が広くて迷いそうなとき、さりげなく案内してくれたのがありがたかった。

5. 宿泊者は駐車場無料

都心のホテルで駐車場無料は珍しい。通常30分500円なので、車で行く場合はかなり助かる。760台のキャパシティがあるので、満車の心配もほぼなかった。

気になったところ 3つ

1. 館内が広すぎて、最初は迷う

ザ・メインとガーデンタワーの2棟に分かれていて、さらにフロアごとにレストランやショップが点在している。最初の夜、SATSUKIの場所がわからなくて、5分ほどうろうろした。フロントでもらった館内マップは手放さないほうがいい。慣れれば大丈夫だけれど、初回は少し戸惑うかもしれない。

2. SATSUKIの朝食は予約が必要

平日は事前予約ができるけれど、土日祝は予約が取りにくい場合がある。わたしたちは早めに予約しておいたので問題なかったけれど、当日の朝にふらっと行こうとすると、待ち時間が発生する可能性がある。朝食をメインの目的にしているなら、予約は早めがおすすめ。

3. 建物の歴史を感じる部分もある

1964年開業という歴史あるホテルなので、新しいホテルと比べると、共用部分の一部に年季を感じるところがある。客室はきれいにリニューアルされていたし、清潔感はまったく問題ない。ただ、廊下やエレベーターホールなど、建物の骨格の部分に時代を感じる瞬間がある。これを「味」と感じるか「古さ」と感じるかは、人によると思う。わたしたちは、この歴史感が嫌いではなかった。

基本情報

ホテル名 ホテルニューオータニ(東京)
住所 東京都千代田区紀尾井町4-1
電話番号 03-3265-1111
客室予約 03-3234-5678(9:00〜18:00)
チェックイン 15:00
チェックアウト 12:00
アクセス 東京メトロ 赤坂見附駅 D紀尾井町口より徒歩3分 / 永田町駅 7番口より徒歩3分 / 麴町駅 2番口より徒歩6分 / JR四ツ谷駅より徒歩8分
駐車場 760台(宿泊者無料 / 通常30分500円)
日本庭園 約1万坪 / 開園時間 6:00〜22:00
SATSUKI朝食 7:00〜10:00 / 大人8,500円・子ども5,000円 / 土日祝は70分制 / 120席
主な棟 ザ・メイン / ガーデンタワー / エグゼクティブハウス 禅
公式サイト https://www.newotani.co.jp/tokyo/

わたしたちは一休.comで予約しました。プランによって特典が異なるので、楽天トラベルやじゃらんと比較してみるのもいいかもしれません。

一言で言うと、朝食のためにもう一度泊まりたいホテルだった。を予約する

わたしたちは一休.comで予約しました。予約サイトによってポイント還元や特典が異なります。

まとめ|また行くか? 行く。朝食のために。

ホテルニューオータニ東京は、「日本のクラシックホテル」の代名詞のようなホテルだった。

最新のラグジュアリーホテルのようなスタイリッシュさとは少し違う。けれど、1万坪の日本庭園、400年の歴史、そしてSATSUKIの朝食。ここにしかない体験が、確かにある。

帰りの電車の中で、夫が「次はいつ行く?」と聞いてきた。

わたしは「SATSUKIの朝食を平日に食べたい。時間制限なしで」と答えた。

夫は「フレンチトーストを5枚食べる」と宣言していた。

たぶん、本当に食べると思う。

庭園ビューの部屋で目覚めて、ゆっくり庭園を散歩して、SATSUKIで最高の朝食を食べる。そんな「ちょっといい週末」を探しているなら、ニューオータニは間違いなく候補に入ると思う。

わたしたちにとって、ここはもう「いつか泊まりたいホテル」ではなく、「また帰りたいホテル」になった。

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