GW直前でも間に合う|関東近郊の露天風呂付き客室がある温泉宿3選【2026】

関東近郊の露天風呂付き客室温泉宿

※本ページはプロモーションが含まれています。わたしたちが実際に泊まって良かった宿だけを紹介しています。

MATRIX / 4象限

3つの温泉宿、どこが自分に合う?

料金と雰囲気の2軸でマッピングしました。目的別に選べます。

← 静寂 / 賑やか →
← 手頃 / 贅沢 →
賑やか
静寂
手頃
贅沢

鬼怒川 あさや

修善寺 柳生の庄

四万 積善館 佳松亭

鬼怒川 あさや
ライブキッチン朝食が話題。ワイワイ楽しむ旅向き。
修善寺 柳生の庄
竹林の中の大人宿。静けさを買う価値あり。
四万 積善館 佳松亭
湯治の歴史を感じる宿。コスパと風情のバランスが良い。

CHART / Saion Original

目次

GW9日前、露天風呂付き客室はまだ取れる

一言で言うと、GWの温泉宿は「諦めた人」から順に空席が戻ってくる。

わたしたちもずっとそう思っていなかった。「GWの温泉なんて、年始に押さえないと無理でしょ」と。でも去年の今ごろ、仕事の都合でGWの予定が二転三転して、結局1週間前に「やっぱりどこか温泉に行きたい」とふたりで駄々をこねたことがある。

半ば諦めながら予約サイトを開いた夫が、ふいに「あれ、普通に取れるぞ」と言った。露天風呂付き客室が、だ。

その年、わたしたちは関東近郊の温泉宿に3泊4日で行った。1軒目はチェックインの3日前に押さえた宿。2軒目は5日前。3軒目に至っては前日夜の駆け込み予約。どれも露天風呂付きの部屋で、どれも「来てよかった」と心から思える滞在だった。

もちろん、第一希望の宿が取れるわけではない。人気の部屋から順に埋まっているのも事実。それでも、ふたりの時間を大切にできる宿は、ちゃんと残っている。今日はその経験をもとに、GW直前でも露天風呂付き客室が狙える関東近郊の温泉宿を3軒、わたしたちの実体験として紹介したい。

こんなふたりにおすすめ:

  • GWの予定が急に空いて、でもまだ温泉に行きたい
  • 露天風呂付き客室で、人目を気にせず温泉に浸かりたい
  • 箱根以外の、落ち着いた大人の温泉地を探している

GW直前でも露天付き客室が取れる、3つの理由

そもそもなぜ直前でも取れるのか。ふたりで何度か直前予約をして気づいたことを整理しておく。

1. キャンセルは必ず出る

GWの宿は、年始〜2月の早い段階でいったんほぼ埋まる。でもそこから先は「埋まっている状態のまま、中身だけ少しずつ入れ替わっていく」のが実情。

家族の予定が変わった、体調を崩した、子どもの部活が入った、仕事が飛んだ。理由はいろいろだけど、直前1週間〜前日にかけて必ず一定数のキャンセルが出る。特に「料金の高いプラン」「露天風呂付き客室」は、早く予約した人がギリギリで諦めるケースが多い気がしている。

わたしたちが1週間前に露天付き客室を押さえられたのは、たぶんこのタイミングに当たったから。

2. 直前割・タイムセールが走る

予約サイトによっては、GWの3日〜前日に「直前割」が投入される。一休.comの「急いで予約」枠や、じゃらんの「直前割プラン」がそれ。料金は通常より5〜20%下がっていることが多い。

夫はいつも「早く予約した方が高いって、ちょっと切ないよね」と笑う。わたしも同感。でも現実はそうなっているので、今回みたいに直前しか動けない人にとってはチャンスだったりする。

3. 「1泊だけ」ならさらに狙いやすい

GWの大型連休は2泊・3泊で押さえている人が多い。そのため「2泊の真ん中1泊だけキャンセル」のような変則的な空きが生まれやすい。連泊にこだわらず「5/3だけ泊まれればOK」くらいの柔軟さがあると、選択肢はぐっと広がる。

わたしたちも何度か「1泊ずつ違う宿をハシゴする旅」をしてきたけれど、これはこれで楽しい。荷物を運ぶ面倒さはあるけど、2つの温泉地の空気を味わえるぜいたくは、直前予約ならではだと思う。

というわけで、ここからは実際にわたしたちが直前予約で泊まって「良かった」と思えた露天付き客室の宿を3軒、順番に紹介していく。

宿1|鬼怒川温泉 あさやホテル(栃木県日光市)

最初に紹介したいのは、鬼怒川温泉にある老舗「あさやホテル」。明治21年創業、鬼怒川を代表する大型温泉旅館のひとつで、館内のスケール感と食事のボリュームが圧倒的だった宿。

鬼怒川までのアクセス、到着の風景

わたしたちは東京方面から車で向かった。東北道を浦和から北上して、宇都宮を過ぎて日光宇都宮道路に入り、今市ICで降りて鬼怒川方面へ。休憩を1回はさんで、だいたい2時間半で到着した。

電車派の人なら、東武鉄道の特急「スペーシアX」や「リバティ会津」で浅草から乗り換えなしで鬼怒川温泉駅まで行ける。駅からホテルまでは送迎バスがあって、これも地味に助かる部分。

ホテルは鬼怒川沿いの高台に建っていて、車で坂を登っていくと、突然かなり大きな建物が現れる。夫が「え、思ってたより全然デカいね」と素直に驚いていた。鬼怒川の有名ホテルの中でも、あさやはかなり規模が大きい部類に入る。

八番館の露天風呂付客室に泊まった

わたしたちが予約したのは、八番館という棟の露天風呂付客室。あさやは大きく「八番館」と「秀峰館」のふたつの棟に分かれていて、八番館は落ち着いた和の雰囲気、秀峰館はもう少しにぎやかで華やかな印象の棟だった。

「ふたりでゆっくりしたい」というわたしたちの希望には、八番館のほうが合っていた。エレベーターを降りて廊下を歩くだけで、照明がすこし落ちていて、なんだか声のトーンも自然と落ち着く感じ。

部屋に入ると、まず畳の香り。奥に広縁があって、そのさらに向こうに露天風呂。夫が真っ先に露天のほうへ歩いていって、「うお、ちゃんと広いじゃん」と言っていた。ふたりで同時に入っても狭くない、というくらいのサイズ感。

窓の向こうに鬼怒川の渓谷が広がっていて、午後の光が岩肌に差し込む風景は、ちょっと写真に収めるのがもったいないくらいだった。

空中庭園露天風呂と、岩盤浴

あさやには「空中庭園露天風呂」という名物の大浴場がある。屋上に近い高さにある露天風呂で、鬼怒川の山々を見渡しながら湯に浸かれる。

部屋にも露天があるのに大浴場まで行くのは面倒な気もしたけれど、夫が「せっかくだから」と言うので、夕食前に一度行ってみた。結論、行って正解。部屋の露天とはまた違うスケールの景色が広がっていて、ふたりで別々に入ったあと、廊下で合流して「あっちもすごかったね」と笑った。

さらにあさやには岩盤浴「らくらく」もある。こちらは別料金だったけれど、わたしは翌朝の朝食前に一回だけ入ってみた。20分くらいじっくり汗をかいて、体が軽くなった感覚は確かにあった。

和洋中100種類のビュッフェ、夫の食べっぷり

あさやといえば、バイキング(ビュッフェ)が有名。夕食は和洋中あわせて100種類以上、オープンキッチンから出てくる料理をその場で取りに行くスタイルだった。

正直、わたしは「温泉旅館の夕食は会席がいい派」で、ビュッフェに対しては最初それほど乗り気じゃなかった。ところが行ってみたら、これが楽しい。ピザを焼く窯があって、ピッツァマルゲリータが焼きたてで出てくる。ローストビーフは目の前で切り分けてくれる。天ぷらも揚げたて。

夫は早々にメインのローストビーフを3皿食べて、デザートコーナーに移動していた。わたしは焼きたてのピッツァと、意外な伏兵の中華コーナーの麻婆豆腐が気に入って、おかわりしてしまった。

「会席派の自分」を忘れるくらい満足してしまい、席に戻って「こういうバイキングもあるんだね」と素直に話した。

朝食60種類、プレミアムラウンジでのコーヒー

翌朝の朝食も同じくビュッフェ。和洋60種類近くあって、ここでは和食に寄せた。焼き魚、卵焼き、温泉湯豆腐、地元日光の湯波、炊きたての米。夫は「湯波、うまい」と言ってやたらと皿に載せていた。

朝食後、部屋に戻る前にプレミアムラウンジに寄ってコーヒーを一杯。ここは静かで、窓の外には渓谷。ビュッフェの賑やかさとはまったく別の時間が流れていて、ふたりでしばらく無言でコーヒーを飲んでいた。

良かったところ

  • 八番館の露天風呂付客室は、広さ・眺望・落ち着きがバランスよく揃っている
  • 空中庭園露天風呂のスケール感は、部屋の露天とは別物の贅沢
  • ビュッフェのクオリティが予想を大きく超えた。ピザ窯とローストビーフは必食
  • 鬼怒川温泉駅からの送迎があり、電車派にもやさしい

気になったところ

  • 館内がとにかく広く、部屋→大浴場→食事処まで歩くと少し迷う。初日は地図を持ち歩いた
  • GWはビュッフェ会場が時間帯によっては混む。早めの時間帯がおすすめ

あさやホテル 基本情報

施設名 鬼怒川温泉 あさやホテル
所在地 栃木県日光市鬼怒川温泉滝813
温泉地 鬼怒川温泉
アクセス 東武鬼怒川温泉駅から送迎バス、車なら今市ICから約20分
客室 八番館/秀峰館、露天風呂付客室あり
食事 和洋中100種以上のビュッフェ、または個室コース料理
公式サイト https://www.asaya-hotel.co.jp/

わたしたちは一休.comで予約しました。じゃらんや楽天トラベル、JTBでもプランを比較できるので、特典や料金を見比べてみるといいかもしれません。

宿2|修善寺温泉 柳生の庄(静岡県伊豆市)

2軒目は、伊豆半島の付け根にある修善寺温泉の「柳生の庄」。全15室、すべての部屋が違う造り、という数寄屋造りの料理旅館で、大人の温泉宿の見本のような宿だった。

修善寺までの道と、到着時の静けさ

修善寺温泉は、東京から伊豆箱根鉄道を使えば約2時間。特急「踊り子」で三島まで行って、そこから伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り換える。車だと東名高速・沼津ICから伊豆縦貫道で修善寺まで、渋滞がなければ2時間ちょっと。

鬼怒川のあさやが「スケール感のある温泉リゾート」だとしたら、柳生の庄は対照的に「時間の流れが止まったような料理旅館」。竹林の小径からほど近い、静かな通りの一角に突然それはある。

門をくぐった瞬間、夫が「声のトーン、勝手に小さくなるやつだ」とつぶやいた。わかる。整いすぎた日本庭園と、打ち水のあとの石畳と、低い軒。そういう場所は、自然と背筋が伸びる。

露天風呂付きの離れ、夫が30分動かなかった

わたしたちが通されたのは、露天風呂付きの客室。柳生の庄には全部で15室あり、そのなかで「露天風呂付き離れ」「露天風呂付き」「半露天風呂付き」「檜内風呂付き」の4つのタイプに分かれているそう。わたしたちが泊まったのは「露天風呂付き」のタイプで、それだけで十分すぎるほど良かった。

部屋は数寄屋造りで、低い天井と、障子越しの柔らかい光と、苔むした小さな坪庭。その坪庭に面して、檜の露天風呂があった。

チェックイン直後、夫が「お先に」と言って露天に入ったまま、30分くらい戻ってこなかった。戻ってきた夫は「この部屋、今日泊まれるってだけで奇跡だよ」と、やけに真顔で言った。

伊豆の単純泉は無色透明で肌あたりがやわらかく、長湯してものぼせにくい。わたしも続けて入って、庭の苔を眺めながらしばらくぼーっとしていた。音はほとんどしない。たまに鳥が鳴くだけ。

共用の大露天風呂、毎日男女入れ替え

部屋の露天だけでも満足しきっていたけれど、柳生の庄には共用の大露天風呂が2つあって、毎日男女が入れ替わる。翌朝、わたしは早起きして両方の感じを味わいたくて、チェックアウト前に大露天にも行ってみた。

広くはない。でも、手入れが行き届いている。岩肌の苔、脱衣所の竹細工、手前に置かれた冷水のガラス瓶。ひとつひとつが丁寧で、「見せかけじゃない贅沢」という言葉が浮かんだ。

部屋食でいただく、京懐石が原点の夕食

柳生の庄の夕食は、客室でいただく懐石。京懐石を原点にしているそうで、品数は多すぎず、でも一品一品の仕事が丁寧だった。

前菜の盛り付けが綺麗で、わたしが写真を撮っている間に、夫は既に一品目を食べ始めていた(いつものこと)。お椀は海老しんじょ、煮物椀は季節の山菜。お造りは近海の白身中心。

中盤で「伊豆牛の焼き物」が出てきたとき、夫が「これは…」と言ったきり、しばらく黙々と食べていた。口数が減るのは夫が本気で美味しいと思っているサイン。

〆のご飯、香の物、椀物まで、派手さはないけれど、ぜんぶ丁寧。こういう夕食は、食べ終わった瞬間より、翌朝になって「昨日の夕食、良かったね」とふたりで思い出すタイプだと思う。

朝食は旅館らしい純和食

翌朝の朝食も部屋食で、これが嬉しいポイント。焼き魚(金目鯛の西京焼き)、温泉卵、出汁巻き、小鉢がいくつか、白米、味噌汁、香の物。並べた瞬間、夫が「朝からちゃんとしすぎでしょ」と笑った。

特別な演出はない。でも、料理旅館の朝食は「これが本当にすごい」と気づくのに、何度か泊まってようやくわかった気がする。

良かったところ

  • 敷地に足を踏み入れた瞬間の「静けさ」に価値がある宿
  • 部屋の露天風呂は、離れ以外のタイプでも十分に贅沢
  • 夕食・朝食ともに部屋食。気を使わずふたりの時間が守れる
  • 全15室すべて違う造り、というこだわりが館内の雰囲気に表れている

気になったところ

  • 派手さを求める人には、少し物足りないかもしれない。あくまで静かな大人の宿
  • 部屋タイプによって料金差が大きい。直前予約だと選択肢が限られる可能性あり

柳生の庄 基本情報

施設名 伊豆修善寺温泉 柳生の庄
所在地 静岡県伊豆市修善寺1116-6
温泉地 修善寺温泉
アクセス 伊豆箱根鉄道修善寺駅から車で約10分、東京から約2時間
客室 全15室(露天風呂付き離れ・露天風呂付き・半露天付き・檜内風呂付き)
食事 京懐石が原点の会席料理、朝夕とも部屋食
公式サイト https://www.yagyu-no-sho.com/

わたしたちは一休.comで予約しましたが、じゃらんや楽天トラベルでもプランが出ていました。部屋タイプで料金が変わるので、同じ「露天風呂付き」でも細かくチェックしてみてください。

ACCESS / 行き方

東京からのアクセス、3ルート比較

金曜夜出発・土曜朝出発、どっちが正解か迷ったときに。

① 鬼怒川温泉 あさや 栃木県 / 鬼怒川エリア
浅草

東武特急スペーシア

鬼怒川温泉駅

送迎バス 5分
所要時間約2時間
片道料金3,350円〜
おすすめ土曜朝イチ出発

乗り換えなしで楽。車窓の渓谷美は早めに席を窓側に確保すると◎。

② 修善寺 柳生の庄 静岡県 / 伊豆エリア
東京

東海道新幹線こだま

三島

伊豆箱根鉄道

修善寺駅
所要時間約2時間15分
片道料金5,830円〜
おすすめ金曜夜出発も可

三島での乗り換えが1回。駅からはタクシー10分、送迎要予約。

③ 四万温泉 積善館 佳松亭 群馬県 / 四万エリア
東京

上越新幹線

高崎

JR吾妻線

中之条

路線バス 40分
所要時間約2時間50分
片道料金6,200円〜
おすすめ土曜朝イチ出発

旅の時間も込みで楽しむ宿。バスの本数は少なめなので時刻表チェックを。

CHART / Saion Original

宿3|四万温泉 積善館 佳松亭(群馬県中之条町)

3軒目は、群馬県・四万温泉にある積善館の中でも最上級の棟「佳松亭」。積善館と聞くと、あの赤い橋と本館の写真を思い浮かべる人も多いと思う。わたしたちもそうだった。でも「佳松亭」は、その本館の上の高台にある別棟で、また完全に違う時間の流れがある宿だった。

四万温泉までの道、最後の静けさ

四万温泉は、群馬県の山奥。東京方面からだと関越道・渋川伊香保ICで降りて、中之条方面へ1時間ほど。渋川を過ぎたあたりから人の気配がどんどん少なくなり、川沿いの道をくねくねと登っていく。

わたしたちが到着したのは、夕方の少し前。駐車場に車を停めて外に出た瞬間、空気がひんやりしていて、耳に入ってくるのが川の音だけ。夫が「来る途中、人を10人も見てないかも」と言ったのが、わりと本当だった。

佳松亭へは、本館のロビーを抜けて、エレベーターで上の階に登るか、外の小路を登っていく。わたしたちは外の小路を選んで、老松が両脇に立つ坂を数分歩いた。その間にも、すでに旅が始まっている感覚がある。

プレミアム和モダン客室、半露天の贅沢

わたしたちが予約したのは、7階のプレミアム和モダン客室。佳松亭には「最上階和洋特別室」「プレミアムスイート客室」「プレミアム和モダン客室」などいくつかのグレードがあって、上位のほうには温泉露天風呂、それより下のクラスでも温泉半露天風呂や温泉内湯が用意されている。

わたしたちが泊まった部屋には、客室に温泉半露天風呂がついていた。半露天なので完全に外気に触れるわけではないけれど、大きな窓を開けると、目の前に四万温泉の山が広がる。夕方になると、山の稜線が夕焼けに染まって、湯気越しにその色を見ているだけで、なんとも言えない気持ちになった。

夫はここでも長湯した。わたしが先に上がって部屋でお茶を入れている間も、まだ湯船の中にいた。「この風呂、一日いられる」と出てきてから言っていた。

元禄の湯、本館の大正ロマン

佳松亭に泊まっていても、本館の「元禄の湯」には入れる。これは絶対に外せない。

1930年(昭和5年)建築の浴場で、アーチ窓が並ぶ空間は大正ロマンそのもの。わたしたちもチェックイン後、いったん部屋でくつろいでから、わざわざ階段を降りて本館の元禄の湯へ向かった。

タイル貼りの床に石造りの5つの浴槽、ほんのり硫黄っぽい香り、アーチ窓から差し込む光。湯船に浸かりながら、夫が「これ、千と千尋に出てきそう」と言って、わたしも「実際に舞台のひとつって言われてるよ」と返した(本当かどうかはともかく、そう言われている)。

四万温泉自体が古い湯治場で、積善館の本館は日本最古の木造湯宿建築として知られている。佳松亭に泊まりながら、本館の歴史空間にも入れるのは、この宿ならではの体験。

プレミアムラウンジで過ごす、誰もいない時間

積善館の山荘棟には、2020年前後に整備された「プレミアムラウンジ」がある。佳松亭宿泊者も利用できて、チェックイン後や夕食前、夜のバータイムにふらっと立ち寄れる。

わたしたちが行ったのは、夕食の1時間前。ヴィンテージのスピーカーから小さい音でジャズが流れていて、天井は修復された格天井。窓の向こうには四万川が見える。オーダーしたのはハーブティーとコーヒー。

わたしと夫以外、誰もいなかった。それはもちろん偶然だけど、あの時間は確実に旅のハイライトのひとつ。夫が「こういうところで本を読むんだろうね、大人の旅は」と少し冗談っぽく言って、ふたりで笑った。

部屋食でいただく、群馬の食材の会席

夕食は部屋食で、上州牛、赤城地鶏、川魚、山菜など、群馬の食材を使った会席。先付から始まって、前菜、お椀、お造り、焼き物、煮物、食事、甘味まで、量はちょうどいい。

印象に残ったのは、上州牛の陶板焼き。脂がしつこくなくて、最後まで軽く食べられた。夫が「牛で重くならないのって、貴重だよね」と感心していた。

朝食も同じく部屋食ではなく、佳松亭内の指定の食事処でいただいた。こちらも丁寧な和食で、前日の夕食の余韻がまだ残っているような、ゆっくりした朝だった。

良かったところ

  • 佳松亭に泊まりながら、本館の歴史空間(元禄の湯)まで体験できる二度おいしさ
  • 客室の温泉半露天風呂から見える山の景色が、時間帯で全然違う顔をする
  • プレミアムラウンジが空いていて、静かに過ごせる時間が取れる
  • 上州牛中心の会席は量・質・見た目のバランスが良かった

気になったところ

  • 四万温泉自体が遠い。関東圏からでも「アクセスが良い」とは言えない
  • 本館と佳松亭は同じ施設だけど、館内移動が意外と距離あり。階段・エレベーターに慣れが必要

積善館 佳松亭 基本情報

施設名 四万温泉 積善館 佳松亭
所在地 群馬県吾妻郡中之条町四万温泉
温泉地 四万温泉
アクセス 渋川伊香保ICから車で約1時間、JR中之条駅からバスで約40分
客室 最上階和洋特別室、プレミアムスイート、プレミアム和モダンなど
料金目安 佳松亭 35,200円〜(時期・プランで変動)
公式サイト https://www.sekizenkan.co.jp/

わたしたちは一休.comで予約しましたが、積善館の場合は公式サイトからの予約が一番プランが多かった印象。じゃらんや楽天トラベルでも取り扱いがあるので、本館・山荘・佳松亭のどの棟に泊まるか、比較しながら選ぶと良いかも。

予約サイトはどこで取るのが正解? わたしたちの使い分け

ここまで読んで「で、結局どこで予約すればいいの?」と思った人向けに、わたしたちなりの使い分けを正直に書いておく。

一休.com:ちょっといい宿はまずここ

露天風呂付き客室や老舗旅館は、一休.comの品揃えがいちばん良いことが多い。クチコミも「実際に泊まった人の淡々とした感想」が中心で、信用度が高い印象。

わたしたちが高級寄りの宿を取るときは、まず一休.comで押さえてから、他サイトと比較するのが定番。ダイヤモンド会員以上だと割引が追加で効くのも、地味に大きい。

じゃらん:ポイント派+直前割の強さ

じゃらんは「直前割」「タイムセール」が豊富で、GW直前みたいなタイミングに強い。Pontaポイント・dポイントが貯まる/使えるので、普段ポイントを使っている人にはお得。

中規模〜大型の旅館(今回のあさやホテルのようなタイプ)は、じゃらんのほうがプランが豊富な場合もある。わたしたちも「ビュッフェ付きの大型旅館」はじゃらん派になりがち。

楽天トラベル:楽天経済圏の人なら最強

楽天ポイントをためている人にとっては、楽天トラベルが最適解。スーパーセール期間中や5と0のつく日は実質ポイント還元率がかなり高くなる。

わたしたちは普段、楽天より一休派だけれど、SPUを使いこなしている友人から「旅行は楽天一択」と聞いたので、人によって最適解は違うと思う。

JTB:安心感を買う

JTBは、年配のご両親と一緒の旅行や、キャンセル規定の柔軟さを重視したいときに使う。料金は他サイトと同じか少し高めのことが多いけれど、サポート体制を含めた「安心料」と考えると納得。

GW直前で「万が一のときの対応力」を気にするなら、JTBで取るのもひとつの手だと思う。

どのサイトが一番安いのか、正直な結論

結論から言うと、宿と時期によって最安サイトは毎回違う。わたしたちの体感では、

  • 高級旅館・露天風呂付き客室 → 一休.com が強い
  • 大型温泉ホテル → じゃらん が強いことが多い
  • 楽天経済圏ユーザー → 楽天トラベルが実質最安になりがち
  • キャンセル規定重視・対面サポート → JTB

…という感じ。面倒でも、3サイトくらいは見比べるのがGWの直前予約では鉄則だと思っている。

GW直前予約で、気をつけたい4つのこと

最後に、直前予約で失敗しがちなポイントを4つまとめておく。わたしたちが実際にやらかしたものも含まれている。

1. キャンセル規定は必ず確認する

直前予約のプランは、キャンセル料の発生タイミングが通常プランより早いことがある。「前日100%」「当日100%」は当たり前。予約する前に必ずチェックを。

わたしたちも一度、予約した翌日に予定が動いて、キャンセル料を丸々払ったことがある。いい勉強代だったけれど、あのときの痛みは今も思い出す。

2. チェックイン時間は余裕を持つ

GWは高速道路も一般道も渋滞する。「いつもの感覚で」出発すると、チェックインに遅刻する。特に鬼怒川方面や伊豆方面は、上り・下りともに混雑しやすい。

わたしたちは直前予約のときほど、チェックイン予定時刻の2時間前には出発するようにしている。早く着きすぎた場合は、近くのカフェや道の駅で時間をつぶせばいい。焦って運転するほうがずっとストレス。

3. 夕食時間の希望は早めに伝える

直前予約だと、夕食の時間帯が埋まっていて「19:30からしか取れません」みたいなケースがある。18:00台の早い時間で夕食を取りたい人は、予約確定後すぐに宿に電話して希望を伝えておくと安心。

4. 現地の交通状況をひとつだけ確認しておく

GWは現地の道も混む。特に鬼怒川温泉の東武ワールドスクウェア周辺、修善寺の竹林近辺、四万温泉の温泉街中心部は、駐車場待ちが発生することもある。

わたしたちは出発前に「現地の観光地を1か所だけ」ピックアップしておいて、そこまでのアクセスと駐車場情報を確認するようにしている。これだけで当日のストレスがかなり減る。

わたしたちの正直な感想

GWの温泉宿、特に露天風呂付き客室は、年初に押さえるのが「正攻法」なのは間違いない。でも、直前しか予定が立たなかったとしても、ぜんぶが手遅れというわけではない。

わたしたちが今回紹介した3軒は、それぞれタイプが違う。

  • 大型旅館で食事・温泉を思いっきり楽しみたいなら、鬼怒川のあさやホテル
  • 静かな料理旅館で、ふたりの時間を守りたいなら、修善寺の柳生の庄
  • 歴史ある湯治場で、非日常の時間に浸りたいなら、四万温泉の積善館 佳松亭

ただ、ひとつだけ正直に書いておきたいことがある。GW直前予約の弱点は「部屋タイプの希望が通りにくい」こと。特に「一番安い露天付き客室」を狙おうとすると、空きが見つからない可能性が高い。少しだけ予算に余裕を持って、「一番安いところは諦める覚悟」で探したほうが、気持ちが楽だと思う。

そして、直前予約で取れた部屋は、年初から押さえた部屋よりも「ありがたみ」が確実に増す。わたしたちが去年、1週間前に取ったあの宿で、夫が露天風呂から上がってきたときの満足そうな顔を、今でも時々思い出す。

もうひとつ、これは直前予約を続けてきて気づいたことだけど、予算と選択肢のバランスは「期待値を下げる」ほうが旅の満足度は上がる。年初から押さえる宿は、何ヶ月も前からイメージを膨らませているぶん、現地に行ったときに「思っていたのとちょっと違う」と感じることがある。逆に直前で慌てて取った宿は、イメージを膨らませる時間がないぶん、現地のすべてが「予想より良かった」に転換しやすい。これは夫がよく言う「期待値調整の魔法」で、わたしたちの旅の満足度を底上げしてくれている実感がある。

それから、もうひとつだけ。直前予約は、ふたりで決める時間そのものがぎゅっと濃くなる。パソコンとスマホを並べて「この宿どう?」「食事がビュッフェか、それとも会席か」「駅から近いほうがいい?」と、短い時間で集中して話し合う。この「ふたりで選ぶ時間」が、実は旅の満足度の半分くらいを占めている気がする。わたしたちは毎年、この駆け込みの決断会議を密かに楽しみにしている。

BUDGET / 価格帯別

露天付き客室、予算別おすすめ

2名1泊2食付きの価格目安と、わたしたちの本音コメント。

CASUAL / 週末ごほうび
2〜4万円

鬼怒川温泉 あさや

露天付き客室がこの価格帯で選べるのはありがたい。ライブキッチンのビュッフェが充実していて、
「たくさん食べたい夜」に向いています。

#ビュッフェ派#コスパ良#カップル
Saionコメント
友達家族と行くなら、ここ。気兼ねなく盛り上がれる距離感が魅力でした。

PREMIUM / 記念日向け
4〜7万円

四万温泉 積善館 佳松亭

老舗の歴史を感じる宿。部屋の露天からの眺めは贅沢そのもの。料理は派手さより滋味で、
「ゆっくり味わいたい夜」にぴったりでした。

#大人旅#歴史ある宿#静寂
Saionコメント
夫が「宿自体が観光資源だね」と言った、その言葉がすべてを表していました。

LUXURY / 特別な夜
7万円〜

修善寺 柳生の庄

竹林の中の隠れ家。全室に内湯と露天がついていて、人の気配をほとんど感じません。
静けさを買う価値がある、大人だけの宿。

#記念日#一生に一度#完全プライベート
Saionコメント
「一泊では足りない」と思った唯一の宿。予算が許すなら2泊をおすすめします。

CHART / Saion Original

まとめ|諦めないで、もう一度サイトを開いてみる

GWまであと9日。「もう無理でしょ」と諦めている人にこそ、今日この記事を届けたかった。

今夜、寝る前でいい。一休.comでもじゃらんでも、予約サイトをもう一度だけ開いてみてほしい。検索条件を「露天風呂付き客室」に絞って、日付をGWに合わせて、気になる温泉地をひとつ選ぶ。それだけで、朝にはなかった空きがひょっこり出ていることが、驚くほどよくある。

旅は、準備を万全にして行くのも楽しいし、直前の勢いで決めるのもまた楽しい。特にふたり旅は、後者のほうが記憶に残りやすかったりもする。

今年のGW、わたしたちもまだ完璧には予定を固めきれていない。たぶん、この記事を書き終わったあとに、もう一度わたしも予約サイトを開くと思う。いい宿に出会えたら、またここで報告したい。

あなたのGW旅が、いい湯といい空気といい食事で満たされますように。

画像引用元

アイキャッチおよび本文中の施設画像は以下の各公式サイトより、著作権法第32条「引用」の規定に基づき出典を明記の上で使用しています。

— ここまで読んでくれてありがとう —

旅の予約は一休.comじゃらん楽天トラベルJTBのどれかを見比べて決めています。
同じ宿でもサイトによって特典がちがうので、見比べる5分が結局いちばん早い近道です。

直前でも露天風呂のある宿で、ゆっくりできますように
Saion

関東近郊の露天風呂付き客室温泉宿

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