一言で言うと、「帰りたくない」と本気で思ったホテルだった。
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チェックアウトの朝、エレベーターのボタンを押す手が止まった。
ふたりとも無言のまま、もう一度だけ部屋を振り返って、窓の向こうの新宿を眺めた。
たった一泊。それなのに、もう何日もここにいたような気がする。
2025年12月、19か月の大規模改修を終えてリニューアルオープンしたパーク ハイアット 東京。
「変わったパークハイアット」が気になって、ふたりで予約を取った。
結論から言うと、変わったのはインテリアだけ。あの空気感は、ちゃんと残っていた。
こんなふたりにおすすめ:
- 記念日やご褒美に、都内で特別な一泊を過ごしたい
- 夜景とジャズを楽しみながら、大人の時間を味わいたい
- リニューアル後のパークハイアットが気になっている
アクセス|新宿から歩ける距離にある別世界
パーク ハイアット 東京があるのは、新宿パークタワーの上層階。
最寄りは都営大江戸線の都庁前駅で、徒歩8分ほど。
わたしたちは新宿駅から歩いた。12分くらい。
西新宿の高層ビル街を抜けていくと、新宿中央公園の緑が見えてくる。
その向こうに、丹下健三氏が設計した新宿パークタワーの三角形のシルエット。
「あの上のほうに泊まるんだよね」と夫が見上げて笑っていた。
新宿の喧騒から10分ちょっと歩くだけで、空気が変わる。
この「都心なのに静か」という感覚が、もうパークハイアットらしさなのかもしれない。
チェックイン|リニューアル後の第一印象
エレベーターで41階のロビーへ上がる。
ドアが開いた瞬間、目に飛び込んできたのは吹き抜けの天井と、やわらかい自然光。
リニューアル前の記憶がうっすら残っているぶん、「あ、変わったな」と感じた。
でもそれは違和感ではなく、「磨かれた」という印象に近い。
フロントでの手続きはとてもスムーズだった。
名前を伝えた瞬間に「お待ちしておりました」と。
座ってウェルカムドリンクをいただきながら、チェックインが完了する。
立ったままカウンターで手続き、という感覚がない。
夫が「ここのスタッフ、距離感がちょうどいいね」と小声で言った。
近すぎず、遠すぎず。必要なときにすっと現れる。
この「適度な距離感」は、滞在中ずっと感じたことだった。
客室(パークスイート)|100平米の和モダン空間
部屋に入った瞬間
カードキーをかざして、ドアを開ける。
一歩入って、ふたりとも立ち止まった。
目の前に広がるリビングルーム。
オリーブグリーンのラグが敷かれた床、ライムストーン調のやわらかい壁面。
大きな窓の向こうに、新宿の街並みが広がっている。
「これ、100平米って聞いてたけど、もっと広く感じるね」
わたしがそう言うと、夫はもう窓際に行って外を眺めていた。
都庁のビルが、ほぼ目線の高さに見える。
その右にはNTTドコモの時計台。新宿中央公園の緑。
天気がいい日には富士山も見えるらしく、翌朝、うっすらとそのシルエットを確認できた。
和モダンのインテリア
リニューアルでいちばん変わったのは、インテリアの空気感だと思う。
ジュアン マンクがデザインを監修したという客室は、和のエッセンスが自然に溶け込んでいる。
ベッドルームに入ると、屏風を思わせるヘッドボードが目を引く。
提灯のようなやわらかい照明。竹細工のディテール。和紙の質感。
「和風」を前面に押し出しているわけではない。
でも、ふとした瞬間に「あ、日本だ」と感じる。
イサム・ノグチの和紙ランプがリビングに置かれていて、夕方にそっと灯すと、部屋全体がまるで別の表情になった。
わたしはこのランプの前で、しばらくぼーっとしていた。
夫に「何してるの?」と聞かれて、「いや、なんかいいなって」としか答えられなかった。
バスルーム
バスルームもリニューアルで大きく変わっている。
ベージュの石材に囲まれた空間。市松模様の床がモダンなアクセントになっている。
バスタブとシャワーは完全に分離されていて、ゆったり湯船につかれる。
アメニティはAesop。
ミントとシダーウッドとハーブが混ざった、あの独特の香り。
お風呂上がりにAesopの香りがふわっと広がる瞬間、「ああ、いいホテルにいるな」と実感した。
ダイソンのドライヤーが置いてあったのも、地味にうれしい。
旅先のドライヤーで髪がバサバサになる、あのストレスがない。
ニューヨークバー|52階の夜景とジャズ
パーク ハイアット 東京に泊まるなら、ニューヨークバーは外せない。
映画『ロスト・イン・トランスレーション』の舞台になった、あのバー。
52階。エレベーターを降りて、扉の向こうに足を踏み入れた瞬間。
薄暗い照明の中に、東京の夜景が一面のガラス窓から広がっている。
そしてジャズの生演奏。
夫が「うわ」と小さく声を漏らした。
わたしたちが案内されたのは、窓際のテーブル。
目の下に東京タワー、六本木ヒルズ、その向こうに東京湾。
夜景の海に浮かぶようなカウンター席で、カクテルを注文した。
わたしはシグネチャーカクテルを。夫はウィスキーのロック。
カクテルは2,640円から。正直、場所代込みの価格だとは思う。
でも、この空間にいる時間を考えたら、むしろ安いくらいかもしれない。
生演奏のジャズが、会話の邪魔をしない絶妙な音量で流れている。
ふたりで他愛ない話をしながら、ときどき黙って夜景を眺める。
夫が「ここ、毎週来たいな」と言ったので、「お財布と相談してね」と返した。
でも、気持ちはわかる。
この空間には、日常を忘れさせる何かがある。
ちなみに「ファイブトゥセブン」というハッピーアワーの時間帯があって、少しカジュアルに楽しめるみたい。
次はその時間帯を狙って、もう少し気軽に来たいと思っている。
朝食|ルームサービスで迎える贅沢な朝
翌朝、わたしたちはレストランに降りなかった。
ルームサービスで、部屋で朝食をとることにしていた。
前夜のうちにメニューを選んでドアノブにかけておく、あのスタイル。
8時ちょうどにノックの音。
ワゴンが運ばれてきて、テーブルにセッティングしてもらう。
窓から朝の光が差し込む部屋で、白いクロスの上に並ぶ朝食。
これだけで、もう特別な朝になる。
まず、ブレッドバスケットのクオリティが高い。
クロワッサン、パン・オ・ショコラ、トースト。どれもきちんと焼きたて。
そして、わたしが一口食べて黙り込んだのが苺のデニッシュ。
サクッとした生地に、甘酸っぱい苺。クリームのバランスが絶妙。
「これ、ちょっと食べてみて」と夫に差し出したら、夫も無言でうなずいていた。
ポーチドエッグもとろりと完璧な仕上がり。
朝からこんなに丁寧な食事ができることに、ふたりでしみじみしてしまった。
パジャマのまま、高層階の窓から朝の新宿を眺めながら食べる朝食。
レストランの朝食ビュッフェも魅力的だけど、この贅沢は部屋食でしか味わえない。
ちなみにホテル内には、40階に日本料理「梢」もある。
窓の向こうに富士山が見える和朝食。次はこっちも試してみたい。
良かったところ
1. ニューヨークバーの「あの空間」
52階の夜景、ジャズの生演奏、手元のカクテル。
この三つが揃う場所は、東京にもそう多くない。
宿泊者なら待ち時間なく入れるのも、泊まる理由のひとつになる。
2. リニューアル後の和モダンインテリア
「海外のラグジュアリーホテル」ではなく、「日本のラグジュアリーホテル」になった。
和紙、竹細工、屏風のモチーフ。押しつけがましくない和の要素が心地いい。
イサム・ノグチのランプに灯がともる夕方は、ほんとうに静かで美しかった。
3. ルームサービス朝食の満足度
ブレッドバスケットの質、苺デニッシュの感動、ポーチドエッグの完成度。
「部屋食」というだけで価値があるのに、味のレベルも高い。
高層階の眺望を独り占めしながらの朝ごはんは、忘れられない体験になった。
4. スタッフの「ちょうどいい距離感」
べったりでもなく、放置でもない。
必要なときに、必要なぶんだけ。スピーディーで、でもスマート。
夫が「ここのサービスは押しつけがましくなくていい」と何度も言っていた。
5. Aesopのアメニティとバスルーム空間
ベージュの石材に囲まれたバスルームで、Aesopの香りに包まれる時間。
ダイソンのドライヤーも含めて、「バスタイムを大切にしてくれるホテル」だと感じた。
気になったところ
1. バスルームの化粧台が別室にある
これはひとつだけ、地味に不便だった。
お風呂上がりにスキンケアをしようと思ったら、化粧台がバスルームの外にある。
濡れた状態で移動するのが、ちょっと面倒。
バスローブを羽織ればいい話なんだけど、慣れるまでは「あれ?」となるかもしれない。
2. プールは40分制限・事前予約制
ホテルのプールを楽しみにしていたんだけど、利用は40分の事前予約制。
のんびり泳ぎたい派のわたしたちには、少し物足りなかった。
時間を気にしながらのプールは、リラックスとは言いにくいかも。
次に行くなら、プールは朝イチで予約を入れたい。
3. リニューアル後の料金上昇
正直に言うと、リニューアル後は以前より料金が上がっている。
パークハイアットの価値は十分に感じたけれど、「気軽にリピート」とは言いにくい価格帯。
記念日や特別な日のご褒美として、計画的に予約するのがいいと思う。
基本情報
| ホテル名 | パーク ハイアット 東京 |
|---|---|
| 住所 | 東京都新宿区西新宿3-7-1-2 新宿パークタワー内 |
| アクセス | 都庁前駅 徒歩8分 / 新宿駅 徒歩12分 |
| チェックイン | 15:00 |
| チェックアウト | 12:00 |
| 客室数 | 全171室(42階以上) |
| リニューアル | 2025年12月9日オープン(19か月の大規模改修後) |
| 設計 | 丹下健三氏(建築) / ジュアン マンク(リニューアルデザイン監修) |
| 主な施設 | ニューヨークバー(52F)/ 日本料理 梢(40F)/ プール / スパ |
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わたしたちは一休.comで予約しました。予約サイトによってポイント還元や特典が異なります。
まとめ|また泊まるか?
答えは「必ず、また泊まる」。
ただし、毎月通うような場所ではない。
年に一度、ふたりにとって大切な日に。
「今年もがんばったね」と言い合える日に。
あのニューヨークバーのカウンターで、またカクテルを傾けたい。
朝は、部屋に届くブレッドバスケットの香りで目覚めたい。
リニューアルしたパーク ハイアット 東京は、「変わらない良さ」と「新しい美しさ」が同居するホテルだった。
派手さはない。インスタ映えを狙った演出もない。
ただ、すべてが丁寧で、すべてが静かで、すべてがちょうどいい。
帰りのエレベーターで、夫がぽつりと言った。
「なんか、帰りたくないね」
うん、わたしも。
また来よう。次は梢の和朝食も食べよう。
そう約束して、新宿パークタワーをあとにした。
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