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石垣島で食べたマグロが、今年いちばんの刺身だった
「ひとし」のカウンターで、本マグロの中トロを一口食べた瞬間、夫が「これは…」と言葉に詰まった。わたしも同じだった。東京で食べる本マグロと、石垣島の「ひとし」で食べる本マグロは、まったく別物だった。魚の鮮度という言葉が、やっと意味を持って理解できた瞬間。
石垣島への旅は、正直なところ海と星空が目当てだった。グルメはあくまでオマケ、くらいの気持ちで行った。だけど4泊5日の旅が終わって、東京に帰ってきたとき、わたしたちが一番語り合っていたのは「あのマグロ、もう一度食べたい」だった。石垣島は、美食の島でもあったのだ。
こんなふたりにおすすめ:
- 海と星空だけじゃない、石垣島の食文化も楽しみたい
- 魚介も肉も、両方妥協したくない
- ローカルな食堂から高級店まで、バランスよく巡りたい
- 予約困難店への挑戦もちょっとしたアクティビティにしたい
わたしたちが4泊5日で回った石垣島グルメ9選
| 店名 | ジャンル | 予算 | エリア | 予約 | わたしたちの一言 |
|---|---|---|---|---|---|
| ひとし 石敢當店 | 寿司・居酒屋 | 4,000円 | 市街地 | 必須 | 今年いちばんのマグロ |
| 炭火焼肉やまもと | 焼肉 | 5,000円 | 市街地 | 必須 | 石垣牛の特選カルビは別次元 |
| 辺銀食堂 | 沖縄料理 | 1,500円 | 市街地 | 不要 | 石垣島ラー油の本家 |
| 丸八レストラン | 定食 | 1,000円 | 市街地 | 不要 | 昼ごはんに毎日通いたい |
| ミルミル本舗 | ジェラート | 400円 | 新川 | 不要 | 海を見ながらの塩黒糖ジェラート |
| とうふの比嘉 | 豆腐 | 500円 | 石垣 | 不要 | 朝6時半から並ぶ価値 |
| 舟蔵の里 | 琉球料理 | 3,000円 | 新川 | 推奨 | 三線ライブつきの夜 |
| 石垣島きたうち牧場 | ステーキ | 6,000円 | 市街地 | 推奨 | 昼のハンバーグが絶品 |
| Re:Hellow BEACH | カフェ | 1,500円 | 川平 | 不要 | 川平湾グラスボートのあとに |
1. まぐろ専門居酒屋 ひとし——石垣島No.1はたぶんここ
石敢當店と本店、どっちも予約困難
石垣島グルメといえば「ひとし」。石垣入りする前にも、現地で声をかけた人にも、全員が口を揃えて言っていた。本店と石敢當店の2店舗があって、どちらもマグロ漁師をしていた店主が営む店。近海で獲れたばかりの本マグロを、リーズナブルな価格で出してくれる。
問題は予約の難しさ。電話予約のみで、2ヶ月先までほぼ埋まっているという伝説レベル。わたしたちは旅の1ヶ月半前から電話をかけ始めて、30回目くらいの電話でやっと石敢當店の19時の席が取れた。電話が繋がるまでの忍耐がなかなかのアクティビティだった。
本マグロの中トロが頭から離れない
カウンターに案内されて、まず注文したのが「マグロ三点盛り」(たぶん2,000円前後)。中トロ、大トロ、赤身が並んだ一皿で、これを一口食べた瞬間に旅の価値観が変わる。東京の寿司屋で数千円出して食べる中トロと、ここで出てくる中トロは、鮮度がまるで違う。脂がしつこくなくて、ふわっと溶けて、魚の旨みだけが残る。
夫が無言で箸を進めているのを見て、わたしは笑ってしまった。普段は料理にあまりコメントをしない人が、「うん、これは別格」と低い声で呟いた。これほどの評価を出すのは年に数回あるかないか。
石垣牛の炙り握り——280円の奇跡
「ひとし」のもうひとつの看板が、石垣牛の炙り握り。1貫280円(2026年時点)という驚きの価格で、石垣牛の旨みをダイレクトに味わえる。炙った表面の香ばしさと、中の赤身の甘さが同時にくる。わたしたちは2貫ずつ頼んで、夫が「もう2貫…」と追加してしまった。
お会計は2人でビール込み8,000円ほど。あの内容でこの値段は正直、都内ではありえない。「これは予約のために電話30回かけても惜しくない」と夫。たぶん石垣島を再訪する理由は、この店一軒で十分だと思った。
2. 炭火焼肉やまもと——石垣牛の焼肉店の最高峰
予約は1ヶ月前の開始時刻にすぐ
もう一軒の予約困難店が「炭火焼肉やまもと」。石垣牛の焼肉を味わうならここと言われる名店で、1ヶ月前の開始時刻に電話をかけないと、まず予約は取れない。わたしたちは運良く、キャンセルが出た日をピンポイントで押さえられた。
特選カルビは脂じゃなく甘みだった
注文したのは「石垣牛特選盛り合わせ」(5,000円程度)。特選カルビ、ロース、ハラミ、タン塩の4種。網で軽く炙って、備え付けの塩で食べる。特選カルビを一口食べた瞬間、口の中で脂じゃなくて「甘み」が広がった。霜降り肉にありがちな脂のしつこさが、まったくない。
夫が「これは甘みがある肉だね」と何度も言っていた。わたしはタン塩が一番気に入った。分厚いのに柔らかくて、噛むほど肉の旨みが出てくる。焼肉屋でタン塩を「これ追加!」と叫んだのは、たぶん人生で初めて。
お会計は2人で12,000円ほど。本土の同レベルの焼肉店と比べると、たぶん半額か、それ以下だと思う。石垣島でしか出会えない価格と品質のバランスだった。
3. 辺銀食堂——「石垣島ラー油」の本家
石垣島のお土産ランキング上位の「石垣島ラー油」、略して「石ラー油」。その本家本元を経営しているのが「辺銀食堂」。中国福建省出身の店主が手作りでラー油を作り、島野菜や島豆腐を使った料理と一緒に提供している。
予約なしで入れる店だけれど、観光客で混むので開店時間を狙うのがコツ。わたしたちは夜の18時半頃に入って、すぐに案内された。店内はこぢんまりしていて、家族経営の温かみがある。
注文したのは「島豆腐と島野菜のチャンプルー」と「麻婆豆腐」と「八重山そば」。3品頼むと夫婦2人には十分な量だった。麻婆豆腐はもちろん辺銀ラー油入り。ピリ辛の奥に花椒の香りがあって、本格中華とも沖縄料理とも違う、辺銀食堂だけの味。
お会計は2人で3,000円ほど。石垣島ラー油を2瓶お土産に買って(1瓶1,000円前後)、帰りの荷物になった。でも、これは絶対に買って正解だった。家に帰ってから、チャーハンや豆腐料理に使って、旅の余韻を何度も楽しんだ。
4. 丸八レストラン——島の日常食
観光客向けの店ばかりだと疲れるので、1日くらい島の人たちの普通の食堂に行きたいよね、と夫と話していた。そこで見つけたのが「丸八レストラン」。市街地の路地裏にある地元密着の定食屋さんで、値段も内容も、島の生活をそのまま映したお店だった。
ゴーヤチャンプルー定食1,000円(2026年時点)を注文。大皿に盛られたチャンプルーと、ごはんと味噌汁、小鉢が付いてくる。ゴーヤの苦みがしっかりあって、卵と豚肉と豆腐のバランスが絶妙。家庭料理の延長のような味で、これがまた染みる。
店の常連さんらしき人が「今日は波のない日やね」とカウンターで話していて、その声のトーンが石垣島そのものだった。観光客向けのレストランでは味わえない、日常の時間が流れる店だった。
5. ミルミル本舗——海を見ながらのジェラート
石垣島の新川(あらかわ)地区にある「ミルミル本舗」は、島産の素材で作るジェラート専門店。名蔵湾を一望する高台にあって、店の前のテラス席からは海がずっと続いている。
ジェラートは1個400円、ダブルで500円(2026年時点)。わたしは塩黒糖とマンゴー、夫は紅イモとパイナップル。全部食べてみたかったので半分ずつ交換しながら味わった。塩黒糖が想像以上にしっかりした味で、甘さと塩気のコントラストが島らしい。
テラス席から見える海の色は、たぶん本州の海とは違う種類の青。緑がかった明るい青で、「南の海」という言葉がそのまま視覚化されたような色。ジェラートを食べ終わってからも、わたしたちは30分くらい海を眺めていた。
6. とうふの比嘉——朝6時半から並ぶ価値のあるゆし豆腐
石垣島の朝といえば「とうふの比嘉」。朝6時半に開店して、ゆし豆腐が売り切れ次第終了という名店。わたしたちは3日目の朝、ホテルを朝5時半に出て、6時20分に到着した。すでに10人くらい並んでいたけれど、少し待てば入れた。
ゆし豆腐セット500円(2026年時点)を注文。作りたての豆腐は、出来立てすぎて「まだ固まりきっていない」状態で、スプーンで掬うと湯気が立つ。大豆の甘みが鼻を抜けて、そこに醤油を少し垂らすだけで、最高の朝ごはんになる。夫は「ここ、毎日通いたい」と真顔で言っていた。
セットには味噌汁と卵焼きとごはんがついて、これで500円。一食分のパワーが、たぶんここでチャージされた気がする。島の朝ごはんはここから始まる、と実感した。
7. 舟蔵の里——三線ライブと琉球料理
夜に琉球料理を食べるなら「舟蔵の里」。古民家を活かした広々とした店内で、琉球御膳を食べながら三線の生演奏を聴ける店。観光客向けではあるけれど、料理も演奏も本格派。
琉球御膳3,000円(2026年時点)は、ラフテー、ミミガー、海ぶどう、島野菜天ぷら、ジーマーミ豆腐などが一通り揃う満足コース。わたしは海ぶどうのプチプチ感が好きで、夫はラフテーの甘辛い味付けに「ごはん無限に食べられる」と唸っていた。
三線の生演奏は7時半頃から。島唄を目の前で聞く体験は、やはり特別。最後はお客さん全員で手拍子する「カチャーシー」でフィナーレ。わたしたちの4泊5日の旅で、一番「沖縄に来たな」と実感した瞬間だった。
8. 石垣島きたうち牧場——昼のハンバーグが神
石垣牛を扱う自社牧場レストラン。夜はサーロインステーキやコースが中心で予算6,000円以上だけれど、実はランチのハンバーグが本当にお値打ち。
わたしたちが行ったのはランチタイム。石垣牛100%ハンバーグランチ1,800円(2026年時点)を頼んだら、分厚いハンバーグの中から肉汁があふれ出してきた。付け合わせの野菜も島のものを使っていて、ハンバーグと野菜だけでお腹がいっぱいに。
夫が「夜のコースは予算オーバーだけど、昼ならこのクオリティで十分」と満足していた。夜の石垣牛ステーキは、次の旅の楽しみに取っておくことにした。
9. Re:Hellow BEACH——川平湾の景色とランチ
川平湾で午前中にグラスボートに乗ったあと、ランチに寄ったのが「Re:Hellow BEACH」。川平湾を望むテラスカフェで、島野菜を使ったヘルシーなランチが食べられる。
島野菜プレート1,500円(2026年時点)を注文。雑穀米の上に5種類の島野菜のおかずが並ぶスタイルで、見た目にも美しい。ゴーヤのおひたし、島らっきょうの漬物、ウンチェーバーの炒め物など、ふだんあまり食べない野菜が勢揃い。
川平湾を眺めながらのランチは、これだけで贅沢。観光地のランチって地味にハズレが多いものだけれど、ここは当たりだった。
わたしたちの石垣島グルメ1日モデルコース
| 6:30 | とうふの比嘉でゆし豆腐の朝食 |
|---|---|
| 9:00 | 川平湾でグラスボート |
| 11:30 | Re:Hellow BEACHで島野菜ランチ |
| 15:00 | ミルミル本舗でジェラート&海を眺める |
| 17:00 | ホテルで休憩&シャワー |
| 18:30 | ひとし 石敢當店でマグロ寿司と石垣牛握り |
| 21:30 | 辺銀食堂でラー油チャンプルーとオリオンビール |
このコース、実はわたしたちの旅3日目そのまま。朝6時半から夜22時までほぼ食べ続けだけれど、石垣島の食は全部違うジャンルなので、不思議と飽きない。間に川平湾のアクティビティが入るので、お腹の隙間ができて、また食べたくなる。
石垣島グルメ旅の実用Tips
- やまもと・ひとしは予約必須。旅の1〜2ヶ月前から電話をかけ始めること。電話のみ受付、当日直前予約はほぼ不可能と思っていい。
- レンタカーはあった方がいい。川平湾エリアの店(ミルミル本舗)はバスだとアクセスが悪い。市街地だけならタクシーで十分。
- マンゴーのシーズンは6〜8月。この時期の果物の品質は別格。フルーツ目当てならこの時期に。
- 泡盛は30度以上が多いので水割りで。ロックで頼むと普通にベロベロになる(夫は経験者)。
- 朝は早起きがコツ。ゆし豆腐は売り切れ次第終了。朝6時半〜7時に到着するのがベスト。
気になったところ(正直ベース)
- 予約困難店の電話戦争。ひとし、やまもとの予約は本当に大変。電話が全然繋がらず、心が折れそうになる。これは石垣島あるある。
- 観光シーズンの価格感。6〜8月のハイシーズンは宿もアクティビティも値段が上がる。グルメ自体は年中同じだけれど、旅全体の予算は要計画。
- お昼休憩の店が多い。14時〜17時半は休憩する店が結構あるので、昼をずらす場合は要注意。
わたしたちが学んだこと
石垣島の食は、豪華じゃない。高級食材を使った懐石料理や、インスタ映え特化のカフェはあまりない。あるのは、島の素材を活かした、素直で真っ直ぐな料理だった。マグロの鮮度、石垣牛の甘み、ゆし豆腐の大豆の味、マンゴーの完熟度——どれも加工よりも、素材そのものの質で勝負している。
だからこそ、本土では味わえない。輸送中に鮮度が落ちるマグロも、熟れすぎるマンゴーも、冷凍される石垣牛も、現地で食べたときの感動とは別物になる。石垣島グルメを楽しむ最大の秘訣は、「現地で食べる」という当たり前の選択肢を選ぶことだった。
よくある質問(FAQ)
石垣島で一番おすすめのグルメは?
「ひとし」のマグロ寿司と石垣牛炙り握り。これは本当に別格です。予約が取れたら焼肉「やまもと」の特選カルビも。朝ごはんは「とうふの比嘉」のゆし豆腐が定番です。
ひとしの予約はどう取るべき?
電話のみ受付で、本店と石敢當店で電話番号が異なります。1〜2ヶ月前から毎日何度もかけるのが基本戦略。リダイヤルの粘り強さが必要です。どうしても取れない時は、キャンセル待ちの連絡を店に入れておく方法もあります。
石垣島グルメの予算目安は?
朝500〜800円、昼1,000〜1,800円、夜3,000〜5,000円ほどが目安。やまもとやひとしのような人気店で1人5,000円前後、高級ステーキ店で1人6,000〜8,000円を見込むとちょうどいいです。
まとめ:島の恵みが詰まった石垣島グルメ
石垣牛、近海マグロ、島豆腐、トロピカルフルーツ、泡盛——石垣島は海も山も食も最高の島だった。青い海を眺めながら味わうジェラート、三線を聴きながら食べる琉球御膳、早朝の豆腐屋で食べるゆし豆腐。どれも、本土では絶対に味わえない体験だった。
次の石垣島は、食だけに集中した3泊コースにするのもいいかもしれない。ひとしの予約を2回取って、やまもとでステーキコースを食べて、昼はローカル食堂巡り。想像するだけで、また電話をかけ始めたくなる衝動に駆られる。
情報源参考: ひとし本店 食べログ

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