夫婦で行く北海道|春〜初夏のおすすめドライブコース

北海道をレンタカーで走った3日間が、わたしたちの「ドライブ旅の基準」になった。

富良野から美瑛、旭川を経由して小樽まで。春の終わりから初夏にかけての北海道は、本州とはまるで空気が違う。窓を開けて走るだけで「来てよかった」と思える、そんな3日間の記録。

夫が「北海道はレンタカーじゃないと始まらない」と言い出したのは、旅行の1か月前。正直、飛行機とレンタカーの手配が面倒で渋っていたけれど、結果的に夫の判断が大正解だった。

こんなふたりにおすすめ:

  • 北海道をのんびりドライブで回りたい
  • ラベンダー畑や青い池を自分たちのペースで楽しみたい
  • レンタカー旅行に興味はあるけど距離感がつかめない
  • GWや初夏の北海道を計画中
目次

ルート全体像|富良野→美瑛→旭川→小樽の3日間

わたしたちが走ったルートはこんな感じ。

1日目:新千歳空港でレンタカーを借りて富良野へ(約2時間半)。ファーム富田とその周辺を散策。

2日目:富良野から美瑛(約30分)。青い池、四季彩の丘をめぐり、旭川へ移動(約1時間)。旭山動物園にも立ち寄り。

3日目:旭川から小樽へ(約2時間半)。小樽運河を歩いて、寿司とスイーツを堪能。夕方に新千歳空港へ(約1時間半)。

総走行距離は約450km。北海道の距離感に慣れていないと「近そうに見えて遠い」のが最大の罠。わたしたちも初日に「ちょっと寄り道しよう」を繰り返して、ホテル到着が予定より2時間遅れた。

1日目:富良野|ファーム富田とラベンダーの丘

新千歳空港からのドライブ

新千歳空港のレンタカーカウンターは到着ロビーの1階。GW前後は混み合うので、事前にネット予約しておいたほうがいい。わたしたちは昼前に到着して、手続きに30分ほどかかった。

空港から富良野までは道央自動車道を使って約2時間半。途中の三笠ICあたりで高速を降りると、そこからは一般道。この一般道がまた気持ちいい。

まっすぐ続く道路、左右に広がる畑、遠くに見える山並み。夫が「これこれ、この景色」と嬉しそうにハンドルを握っていた。本州では味わえない開放感。

ファーム富田は「朝」が狙い目

富良野エリアの大定番、ファーム富田。入場無料で、ラベンダー畑が一面に広がる景色は写真で見るより何倍もきれい。

ただし、ひとつ注意。GWの時期はラベンダーがまだ咲いていない。見頃は7月上旬から中旬。わたしたちが行った5月中旬は、ラベンダーはまだつぼみの段階で、代わりにチューリップやパンジーが畑を彩っていた。

「ラベンダー目当てで来たのに……」と少しがっかりしたのが正直なところ。でも、5月には5月の良さがある。観光客が少なくて、のんびり歩ける。夏の混雑を考えると、これはこれで贅沢な時間。

ファーム富田のラベンダーソフトクリームは時期を問わず食べられる。濃厚なラベンダーの香りがふわっと広がって、夫は「これだけのために来る価値がある」と言い切っていた。大げさだけど、気持ちはわかる。

富良野チーズ工房で小腹を満たす

ファーム富田から車で15分ほど。富良野チーズ工房は、できたてのチーズを試食できる穴場スポット。

ここのピザが思いのほか美味しくて驚いた。石窯で焼いた生地に、富良野産のチーズがたっぷり。1枚1,200円くらいで、ふたりでシェアしてちょうどいい量。

工房の裏手には牧場が広がっていて、のんびりした雰囲気。夫はチーズの手作り体験に興味を示していたけれど、時間の都合で断念。次は余裕を持って来たい。

1日目の宿:富良野エリアのホテル

この日は富良野市内のホテルに宿泊。部屋から十勝岳連峰が見える宿を選んだ。

チェックインして窓を開けた瞬間、冷たくて澄んだ空気が入ってきて、思わず深呼吸。夕暮れの山並みがオレンジに染まっていく様子を、ふたりでしばらくぼんやり眺めていた。

夕食はホテル近くのカレー屋さんへ。富良野はカレーの街としても有名で、地元野菜をたっぷり使ったスープカレーが楽しめる。わたしはチキンスープカレー、夫はハンバーグカレー。どちらもスパイスが効いていて、ドライブの疲れが一気に吹き飛んだ。

2日目:美瑛〜旭川|青い池と四季彩の丘

青い池は朝イチで行くべき

2日目の朝、富良野を出発して美瑛の「青い池」へ。ここはAppleのMacBookの壁紙に採用されたことで一躍有名になった場所。

到着したのは朝8時半ごろ。駐車場(1回500円)にはまだ余裕があった。池に着いた瞬間、思わず声が出た。水面が本当に青い。コバルトブルーというのか、ターコイズというのか。立ち枯れたカラマツが水面から突き出していて、どこか幻想的な風景。

夫はカメラを構えたまま10分くらい動かなかった。「これ、加工なしでこの色?」と何度も聞いてくる。加工なし。自然の色。

ただし、天候によって色の見え方がかなり変わるらしい。わたしたちが行った日は快晴で、光の加減も最高だった。曇りの日は少しくすんで見えるとか。これは運次第。

9時を過ぎると観光バスが続々と到着して、一気に混み始めた。朝イチで来て正解。

四季彩の丘|パッチワークの大地

青い池から車で20分。美瑛の「四季彩の丘」は、丘の斜面にカラフルな花が帯状に植えられた花畑。

GW〜5月は、チューリップやビオラ、ルピナスが中心。7月のラベンダーやひまわりの時期ほど派手ではないけれど、淡い色合いの花畑と十勝岳連峰の組み合わせは十分に見応えがある。

園内はノロッコ号(トラクターバス)で回ることもできるし、歩いて回ることもできる。わたしたちは歩いて回ったけれど、丘を上り下りするので意外と体力を使う。歩きやすい靴は必須。

併設のレストランで食べたコロッケが絶品。美瑛産のじゃがいもを使っていて、ほくほくして甘い。夫が「じゃがいもの概念が変わった」と大げさなことを言っていたけど、たしかに美味しかった。

美瑛の「パッチワークの路」をドライブ

四季彩の丘を出た後は、美瑛の丘陵地帯をドライブ。「パッチワークの路」と呼ばれるエリアは、畑の色がパッチワークのように見えることから名付けられた。

ケンとメリーの木、セブンスターの木、マイルドセブンの丘。CMに使われた有名スポットが点在している。正直、木が1本立っているだけなのだけれど、なぜか引き込まれる。背景の広大な丘陵があってこそ成り立つ風景。

ここで反省点がひとつ。農地に入り込んで写真を撮っている人を見かけたけれど、あれは絶対にやってはいけない。畑は農家さんの大切な仕事場。わたしたちも道路脇から撮影するだけにとどめた。

旭川へ移動|旭山動物園は夕方が穴場

美瑛から旭川までは約1時間のドライブ。途中、給油のために道の駅に立ち寄った。北海道はガソリンスタンドの間隔が本州より長いので、半分を切ったら早めに入れておくのが安心。

旭山動物園には15時ごろ到着。「夕方に動物園?」と思うかもしれないけれど、実はこの時間帯が穴場。朝から来ている団体客がちょうど帰り始めるタイミングで、人気の「もぐもぐタイム」も夕方に設定されていることが多い。

ペンギンの水中トンネルは何度見ても飽きない。ペンギンが頭上をすいすい泳いでいく姿に、夫は子供みたいにはしゃいでいた。「あいつら飛んでるみたいだな」って。たしかに、水中を飛ぶペンギンという表現がぴったり。

閉園は17時15分(夏期)。2時間あれば主要な展示はひと通り回れる。

旭川の夜|ラーメンで締める

旭川といえば、醤油ベースの旭川ラーメン。動物園の後、市内のラーメン店へ直行した。

W(ダブル)スープと呼ばれる、豚骨と魚介を合わせたスープが旭川ラーメンの特徴。表面にラードの膜が張っていて、最後まで熱々のまま食べられる。北海道の寒さに対抗するための知恵らしい。

わたしは醤油ラーメン、夫は味噌ラーメン。醤油のほうはあっさりしているように見えて、しっかりコクがある。味噌はバターが溶けてまろやかな味わい。ふたりとも替え玉はしなかったけれど、それでもお腹いっぱいになった。

1杯900円前後。ラーメンの街だけあって、選択肢が多すぎて迷う。地元の方に聞いてから行くのが一番確実かもしれない。

3日目:小樽|運河と寿司とスイーツの街

旭川から小樽へのドライブ

最終日は旭川を朝9時に出発して、小樽へ向かった。距離にして約170km、時間は2時間半ほど。

道央自動車道をひたすら南下するルート。途中、砂川SAで休憩。ここの「岩瀬牧場ソフトクリーム」が濃厚で美味しい。北海道に来てからソフトクリームばかり食べている気がするけど、どこで食べても美味しいから仕方ない。

小樽に近づくと、左手に日本海が見えてくる。この瞬間が好き。山と畑の景色から一転して、海が広がる開放感。夫も「おお」と声を上げていた。

小樽運河|散策は午前中がベスト

小樽に着いたのは11時半ごろ。まず向かったのは小樽運河。

レンガ造りの倉庫群と運河の組み合わせは、何度見ても絵になる。GW前後は修学旅行生やツアー客で混雑するけれど、午前中はまだ比較的落ち着いている。

運河沿いを散策して、堺町通りへ。ここはガラス工房やオルゴール堂、スイーツショップが並ぶ観光ストリート。北一硝子の店内は思わず長居してしまう美しさ。夫はあまり興味がなさそうにしていたけれど、グラスを手に取って眺めている姿を目撃した。買わなかったけど。

ルタオの本店はここにある。2階のカフェでドゥーブルフロマージュを食べたけれど、焼きたての濃厚さは通販で買うのとは別物。わたしは紅茶、夫はコーヒーと一緒に。至福のひととき。

小樽の寿司は「回転しない」お店で

小樽といえば寿司の街。「寿司屋通り」と呼ばれるエリアには、20軒以上の寿司店がひしめいている。

わたしたちはカウンター席の小さなお店を選んだ。ランチのおまかせ握りは12貫で3,500円くらい。ネタの鮮度が段違いで、特にウニとイクラは口の中でとろける甘さ。

夫は追加で「しゃこ」を頼んでいた。小樽はしゃこが名物で、春から初夏がちょうど旬。身がぷりぷりで、今まで食べたしゃこの中で一番美味しかったとのこと。

ひとつだけ注意。観光客向けの店はランチ時に行列ができる。12時前に入るか、13時半以降を狙うのがいい。わたしたちは11時45分に入店して、待ち時間ゼロで席に着けた。

新千歳空港へ|余裕を持ったスケジュールを

小樽から新千歳空港までは高速を使って約1時間半。ただし、GW期間中は札幌近郊で渋滞が発生しやすい。わたしたちは15時の飛行機に乗るために13時に小樽を出発したけれど、途中の渋滞で少しひやっとした。

レンタカーの返却手続きにも20〜30分かかるので、フライトの2時間半前には空港方面に向かうのが安心。

レンタカー旅のコツ|北海道ならではの注意点

距離感の罠に要注意

北海道のドライブで最も気をつけたいのが距離感。地図で見ると「近そう」に見える2点間が、実際には1時間以上かかることがざらにある。

わたしたちの実感値を書いておくと:

  • 新千歳空港→富良野:約2時間半(高速利用)
  • 富良野→美瑛:約30分
  • 美瑛→旭川:約1時間
  • 旭川→小樽:約2時間半(高速利用)
  • 小樽→新千歳空港:約1時間半(高速利用)

Googleマップの所要時間は、北海道の場合わりと正確。ただし、休憩や寄り道の時間は含まれていないので、表示時間の1.3〜1.5倍を見ておくと余裕が持てる。

ガソリンは早めに

これは本当に大事。北海道の郊外はガソリンスタンドが少ない。富良野〜美瑛間はまだいいけれど、旭川から小樽に向かう途中の山間部は給油ポイントが限られる。

わたしたちは2日目の夕方、ガソリンメーターが残り1/4になって焦った経験あり。結局、道の駅併設のスタンドで無事給油できたけれど、あのときは夫もさすがに「次からは半分で入れよう」と反省していた。

レンタカーの選び方

ふたり旅ならコンパクトカーで十分。荷物が多い場合はワンサイズ上げてもいいけれど、北海道は駐車場が広いので大きな車でも困ることは少ない。

5月の北海道はまだ肌寒い日もあるけれど、スタッドレスタイヤが必要なほどではない(4月中旬以降はノーマルタイヤでOKの場合が多い)。ただし、峠越えがあるルートを走る場合はレンタカー会社に確認しておくと安心。

ETCカードは必ず持参。北海道は高速道路の利用頻度が高いので、ETCなしだとかなり不便。レンタカー会社でもETCカードの貸し出しをしているところがある(300〜500円/日程度)。

野生動物に注意

北海道のドライブで意外と怖いのが、野生動物の飛び出し。特に夕暮れ時はシカが道路に出てくることがある。

わたしたちは2日目の夕方、美瑛から旭川に向かう途中でシカに遭遇した。道路の脇にじっと立っていて、こちらをじっと見つめている。夫がブレーキを踏んで減速。シカはしばらくこちらを見つめた後、ゆっくりと森に消えていった。

地元のレンタカー会社の方いわく、「暗くなったらスピードを落として」とのこと。シカとの衝突事故は毎年かなりの件数が報告されているそう。

正直な感想|良かったところ・気になったところ

良かったところ

  • どこを走っても景色が良い。ドライブそのものがアクティビティになる
  • 食べ物がとにかく美味しい。ソフトクリーム、寿司、ラーメン、全部レベルが高い
  • 5月の北海道は観光客が比較的少なく、混雑を避けられる
  • 空気が澄んでいて、深呼吸するだけで気持ちいい
  • 夫婦ふたりのペースで動けるレンタカー旅の自由さ

気になったところ(惜しい点)

  • GW〜5月はラベンダーが咲いていない。ラベンダー目当てなら7月がベスト
  • ガソリンスタンドが少ないエリアがあり、給油計画が必要
  • 距離感を甘く見ると、1日のスケジュールが崩壊する(初日に実感)
  • 小樽→新千歳空港の渋滞リスク。GW期間中は要注意
  • レンタカーの手配(空港での手続き)に意外と時間がかかる

費用感|3日間でどのくらいかかった?

参考までに、ふたり分のざっくりとした費用感を書いておく。

  • レンタカー(3日間・コンパクトカー):15,000〜20,000円
  • ガソリン代:5,000〜7,000円
  • 高速道路料金:4,000〜6,000円
  • 宿泊(2泊):20,000〜35,000円
  • 食事・カフェ:15,000〜20,000円
  • 入場料・駐車場:2,000〜3,000円

合計で60,000〜90,000円くらい。航空券は別。早割やLCCを使えば往復20,000〜30,000円(ひとり)で行ける時期もある。

ホテルのグレードによって大きく変わるけれど、わたしたちは「清潔で、眺めがいい」を基準に選んでいる。1泊10,000〜15,000円の価格帯で十分満足できるホテルが見つかった。

季節ごとの見どころ|GWと初夏で変わる表情

同じルートでも、時期によってまったく違う景色が楽しめるのが北海道の魅力。

GW(4月下旬〜5月上旬):桜が咲き始める時期。本州より1か月遅れの花見が楽しめる。畑はまだ緑が少なく、大地の色がむき出し。空気はひんやり。

5月中旬〜6月:チューリップやルピナスが見頃。畑に緑が戻り始めて、パッチワークの丘が本領を発揮。気温も15〜20度と過ごしやすい。個人的にはこの時期が一番ドライブ向き。

7月:ラベンダーの最盛期。ファーム富田は一面紫色に染まる。ただし、観光客も最盛期。渋滞と混雑を覚悟する必要がある。

わたしたちが次に行くなら、6月を選ぶと思う。ラベンダーは咲いていないけれど、混雑が少なくて気候がちょうどいい。夫も「7月はもう暑いかも」と言っていた。北海道で暑いって贅沢な悩みだけれど。

このルートをもっと楽しむためのヒント

  • 朝は早めに動く。観光地は午前中が空いている。青い池、ファーム富田、旭山動物園、すべて朝イチが正解
  • 道の駅を活用する。北海道の道の駅は地元の特産品が買えるだけでなく、トイレ休憩・給油・食事と、ドライバーの強い味方
  • 天気予報をこまめにチェック。北海道の天気は変わりやすい。晴れている日に屋外スポット、雨の日に美術館やカフェ、と柔軟にスケジュールを組むのがいい
  • カメラの充電器を忘れずに。シャッターチャンスが多すぎてバッテリーの減りが早い。夫のカメラは2日目の午後にバッテリー切れ。スマホで撮っていたけど、明らかに不満そうだった

まとめ|北海道ドライブは「余白」を楽しむ旅

北海道のドライブ旅は、予定通りにいかないことも含めて楽しい。道に迷って見つけた絶景ポイント、予定外に立ち寄った道の駅のソフトクリーム、夕暮れのシカとの遭遇。そういう「余白」の時間が、振り返ってみると一番の思い出になっている。

富良野→美瑛→旭川→小樽。このルートは初めての北海道ドライブにもちょうどいい距離感だと思う。3日間あれば、無理なくまわれる。

次はもう少し足を延ばして、知床や釧路まで行ってみたい。夫はすでに「次は5日間で」と計画を立て始めている。きっと北海道に一度行くと、また行きたくなる。そういう場所。

GWや初夏に旅行を計画しているなら、レンタカーを借りて北海道を走ってみてほしい。窓を開けて、まっすぐな道を走るだけで、日常のこまごまとしたことがどうでもよくなる。ふたりで「気持ちいいね」と言い合える、そんなシンプルな幸福感がある。

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