夫婦の飛行機旅|マイルの賢い貯め方と使い方入門
去年の沖縄旅行、ふたり分の航空券代がほぼゼロだった。
といっても特別なことをしているわけではなくて、日々の買い物やクレジットカードの選び方をちょっと工夫しているだけ。マイルって聞くと「上級者向け」「面倒くさそう」というイメージがあるかもしれないけど、基本を押さえれば意外とシンプル。
わたしたちが実際にやっていることを、できるだけわかりやすくまとめてみた。
こんなふたりにおすすめ:
- 飛行機をたまに使うけど、マイルを意識したことがない
- クレジットカードの見直しを考えている
- 特典航空券で旅行してみたいけど、何から始めればいいかわからない
そもそもマイルって何?|超基本のおさらい
マイルは、航空会社が提供するポイントプログラム。飛行機に乗ったり、提携クレジットカードで買い物したりすると貯まって、一定数貯まると「特典航空券」(=マイルで交換する航空券)に交換できる。
日本で使いやすいのは主にこの2つ。
ANAマイル(ANAマイレージクラブ)
- 国内線・国際線ともに路線が豊富
- スターアライアンス加盟なので、提携航空会社のフライトにも使える
- 特典航空券の必要マイル数は、路線とシーズンで変動する
JALマイル(JALマイレージバンク)
- 国内線の路線カバー率が高い
- ワンワールド加盟で、キャセイやカタール航空にも使える
- 特典航空券のキャンセル手数料が比較的リーズナブル
「どっちがいい?」と聞かれることが多いけど、正直なところ「よく使う路線」で決めるのが一番。わたしたちは国内旅行が多いのでANAをメインに貯めているけど、JALのほうが便利な路線もある。どちらもプログラムへの入会は無料なので、とりあえず両方登録しておいて損はない。
夫はもともと「マイルとか面倒くさそう」派だったけど、一度特典航空券で飛んでからは「これすごいね」とあっさり態度が変わった。現金の力は偉大。
マイルを貯める3つの方法
マイルの貯め方は大きく3つ。順番に見ていく。
方法1:フライトで貯める
飛行機に乗れば当然マイルが貯まる。ただし、これだけで特典航空券に必要なマイルを貯めるのは時間がかかる。
たとえば羽田〜那覇のフライトで貯まるマイルは、普通席で片道約984マイル(ANAの場合、運賃種別による)。特典航空券に必要なのがローシーズンで片道7,500マイル。
「フライトだけで貯めると8回乗らないといけないってこと?」と夫が計算して、「それはきつい」と言っていた。その通りで、フライトマイルだけで貯めるのは現実的ではない。
方法2:クレジットカードで貯める(メインの貯め方)
わたしたちのマイルの大部分はここから。日々の支出をマイルが貯まるクレジットカードに集約することで、飛行機に乗らなくてもコツコツ貯まっていく。
ポイントは「還元率」。100円の買い物で1マイル貯まるカードと、200円で1マイルのカードでは、年間で大きな差が出る。
たとえば、月の生活費が30万円だとする。
- 還元率1%のカード:月3,000マイル → 年36,000マイル
- 還元率0.5%のカード:月1,500マイル → 年18,000マイル
年36,000マイルあれば、国内線のふたり分の特典航空券に十分な数字。つまり、カード選びを間違えなければ、年に1回はマイルで飛行機に乗れる計算になる。
方法3:日常のサービスで貯める
ネットショッピング、電気代、ふるさと納税など、普段使いのサービス経由でもマイルは貯まる。
- ANAマイレージモール・JALマイレージモール:楽天やYahoo!ショッピングを経由するだけで追加マイルが貯まる
- 電子マネー連携:Edy(ANA)やWAON(JAL)で少額の買い物もマイルに変換
- ふるさと納税:ANAのふるさと納税サイト経由で寄付すると、マイルが貯まる
正直、これだけで大量にマイルが貯まるわけではないけど、「塵も積もれば」で年間数千マイルの上乗せになる。わたしたちはネットショッピング時にマイレージモールを経由するのだけは習慣にしている。
マイルが貯まりやすいクレジットカード|ANA・JAL別に整理
カード選びはマイルの貯まるスピードを決める最重要ポイント。わたしたちが実際に使って感じたことも含めて、タイプ別に整理してみる。
ANAマイルを貯めるなら
ANA VISA ワイドゴールドカード
- 年会費:15,400円(税込)。割引制度あり
- マイル還元率:1%(10マイルコース利用時)
- 入会・継続ボーナスマイルあり
- 空港ラウンジが使える
わたしたちがメインで使っているカード。年会費はかかるけど、還元率1%とボーナスマイルを考えると、年間の生活費をある程度このカードに集約できるなら年会費以上のリターンがある。
「年会費がもったいない」と夫が最初は渋っていたけど、1年使ってみたら「元は取れてるね」と認めた。
ANA JCBカード(一般)
- 年会費:2,200円(税込)。初年度無料
- マイル還元率:0.5%(5マイルコース)、1%にするには別途手数料
- マイルをそこまで大量に貯めなくてもいい人向け
「まずは年会費を抑えてマイルを試してみたい」という人にはこちら。ただし、1%の還元率にするには年間5,500円の移行手数料がかかるので、使う金額によってはゴールドカードのほうが得になることもある。
JALマイルを貯めるなら
JALカード CLUB-Aゴールド
- 年会費:17,600円(税込)
- マイル還元率:1%(ショッピングマイル・プレミアム自動付帯)
- フライトボーナスマイル25%加算
- 空港ラウンジ利用可
JAL普通カード
- 年会費:2,200円(税込)。初年度無料
- マイル還元率:0.5%。1%にするにはショッピングマイル・プレミアム(年4,950円)が必要
カード選びで失敗しないコツ
わたしたちの失敗談を共有すると、最初はANAとJAL両方のカードを持って「両方貯めよう」としていた。結果、どっちも中途半端に貯まって、特典航空券に届かないという状態が続いた。
「1つに集約する」と決めてからは一気にペースが上がった。夫婦ふたりの支出を1枚のカードに集約すると、世帯で見た還元効率がかなり高くなる。
まずは「どっちの航空会社をよく使うか」で1つに絞る。それだけでマイルの貯まるスピードは倍になると思う。
特典航空券の取り方|予約のコツと注意点
マイルが貯まったら、いよいよ特典航空券の予約。ここにもいくつかコツがある。
予約は「早め」が鉄則
特典航空券には座席数の上限がある。人気路線・人気時期は争奪戦になるので、予約開始と同時に動くのが大事。
- ANA国内線:搭乗日の2か月前の同日9:30から予約可能
- JAL国内線:搭乗日の2か月前の同日11:00から予約可能
- 国際線:搭乗日の355日前から(ANAの場合)
わたしたちの経験では、沖縄や北海道は予約開始日にすぐ埋まることが多い。GWやお盆の時期はなおさら。
「予約開始日にスマホの前でスタンバイしてる姿、もはや受験生」と夫に笑われたけど、それくらい本気でやらないと人気路線は取れない。
「ローシーズン」を狙う
ANAもJALも、シーズンによって必要マイル数が変わる。ローシーズンなら少ないマイルで飛べるので、日程に融通がきくならオフシーズンを狙うのがお得。
たとえばANA国内線の羽田〜那覇:
- ローシーズン:片道7,500マイル
- レギュラーシーズン:片道9,000マイル
- ハイシーズン:片道10,500マイル
ふたり往復で考えると、ローシーズンとハイシーズンでは12,000マイルの差。これは結構大きい。
キャンセル待ちを活用する
第一希望の便が埋まっていても、キャンセル待ちに登録しておくと空席が出たときに自動で予約が入る。わたしたちは何度かキャンセル待ちで席が取れた経験があるので、諦めずに登録しておくのをおすすめする。
ただし、キャンセル待ちが取れなかったときの「プランB」は必ず用意しておくこと。直前になってフライトが確定しないと、ホテルや現地の予定も組めなくて困る。
夫婦でマイルを貯めるときのポイント
夫婦でマイルを貯めるなら、知っておくといいことがいくつかある。
家族カードでマイルを集約
本会員カードと家族カードの利用分は、同じマイル口座に合算できる。つまり、夫婦の生活費をすべてカード払いにすれば、世帯全体の支出が1つのマイル口座に集まる。
わたしが本会員、夫が家族カードを持つ形で運用している。スーパーの買い物もネットショッピングも光熱費も、基本的にすべてこのカード。毎月の明細を見るとかなりの額になっているけど、そのぶんマイルもしっかり貯まっている。
ANAファミリーマイル・JAL家族プログラム
ANAの「ANAカードファミリーマイル」に登録すると、家族のマイルを合算して特典航空券に交換できる。JALにも同様の「JALカード家族プログラム」がある。
夫婦ふたりなら、それぞれが個別にマイルを貯めるよりも合算したほうが圧倒的に効率がいい。わたしたちはこの制度を使い始めてから、年に1回の特典航空券が安定して取れるようになった。
夫婦間の「温度差」にご注意
マイルの仕組みを理解するまでは、片方のテンションだけが高くて相方が冷めている、ということがよくある。わたしたちもそうだった。
夫は最初「カードを1枚に集約するの面倒くさい」「マイルモールとか経由するのが手間」と言っていた。でも、実際に特典航空券でふたり分の沖縄便が取れたとき、ようやく「これは合理的だね」と。
無理に説得するより、一度体験してもらうのが一番早い。
マイルで行ったおすすめの旅先
わたしたちがこれまで特典航空券で飛んだ中から、特に良かった旅先をいくつか。
沖縄(那覇・石垣島)
マイル旅の定番。羽田〜那覇はローシーズンで片道7,500マイル(ANA)と手が届きやすく、マイルデビューにぴったり。わたしたちは3月の閑散期に行って、航空券代ゼロで4泊5日の旅を楽しんだ。浮いたぶんをホテルのアップグレードに使えたのが嬉しかった。
北海道(札幌・函館)
秋の北海道もマイルで行った。紅葉シーズンは通常の航空券が高くなる時期だけど、マイルなら関係ない。札幌のラーメンと函館の朝市を満喫した旅は、夫が「マイルのありがたみを一番感じた旅」と言うほど。
鹿児島(屋久島)
屋久島はJALマイルで行った。鹿児島経由になるので少しマイル数は多めだったけど、縄文杉トレッキングと温泉の組み合わせは最高だった。航空券代がかからない分、ガイド代に予算を回せたのが良かった。
マイル活用でよくある失敗と対策
失敗1:マイルの有効期限切れ
ANAもJALも、マイルの有効期限は36か月(3年)。貯めるのに集中しすぎて使うタイミングを逃すと、せっかくのマイルが失効する。
わたしたちも一度、3,000マイルほど失効させてしまったことがある。定期的にマイル残高と有効期限をチェックする習慣をつけるのが大事。
失敗2:マイルを「小さく使う」のはもったいない
マイルは特典航空券に使うのが最も価値が高い。電子マネーや商品券への交換もできるけど、1マイルあたりの価値は大きく下がる。
たとえば、10,000マイルを楽天ポイントに交換すると10,000円相当。でも特典航空券に使えば、30,000円相当のフライトに交換できることもある。1マイルの価値が3倍になるイメージ。
「それは特典航空券に使うべきだね」と、数字を見て夫もすぐに納得した。
失敗3:人気路線の予約出遅れ
前述のとおり、人気路線は予約開始と同時に埋まる。「GWに沖縄」「お盆に北海道」は激戦。わたしたちは予約開始日をスマホのカレンダーに登録して、当日はアラームをセットしている。
マイル活用の良かったところ・気になったところ
良かったところ
- 旅行の選択肢が広がる:「航空券代がかからない」と思うと、行き先の幅がぐっと広がる
- 日常の支出が旅に変わる実感:スーパーの買い物が最終的にフライトになると思うと、家計管理のモチベーションが上がる
- 夫婦の共通目標になる:「次はどこに飛ぶ?」という会話が自然に増えて楽しい
気になったところ
- 年会費のコスト:還元率の高いカードは年会費もそれなり。年間のカード利用額が少ないと、年会費負けする可能性がある
- 予約の手間:特典航空券は普通に買うより予約に手間がかかる。予約開始日に張り付く必要があることも
- 融通がきかないことがある:特典航空券は変更やキャンセルの条件が通常航空券より厳しいことが多い
まとめ|マイルは「仕組み」を作ったら勝手に貯まる
マイルは一度仕組みを作ってしまえば、あとは日常生活をしているだけで勝手に貯まっていく。特別なテクニックは要らなくて、「カードを1つに集約する」「家族マイルを合算する」「特典航空券に使う」、この3つだけ押さえれば十分。
わたしたちの場合、マイルを意識し始めてから旅行の回数が明らかに増えた。航空券代が浮いた分をホテルや食事に回せるので、旅の質も上がっている気がする。
「マイルってよくわからない」と思っている人ほど、始めてみると「なんでもっと早くやらなかったんだろう」と感じるはず。わたしたちがそうだったから。
まずはANAかJALのマイレージプログラムに無料登録して、次のカード更新のタイミングでマイルが貯まるカードに切り替えてみる。それだけで1年後には「え、こんなに貯まってたの?」という嬉しい驚きがあるはず。夫婦の旅行が、もう一段楽しくなるきっかけになると思う。

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